トイレのつまりの解消法をおこなったときに、治ったかどうかがすぐに分からないことがあります。
ラバーカップ(スッポン)を使用していて勢いよく水が急に流れたときには分かりやすいのですが、徐々に解消する場合などもあるためです。
この記事では、トイレのつまりが治ったかどうかを確認する方法やその際の注意点を解説します。
さらに、つまりが解消していなかったときの対策についてもプロの水道修理業者の視点からお伝えするので、参考にしていただけたら幸いです。
トイレの詰まりが治ったかどうかを目視で確認する方法
トイレの詰まりが治ったかどうかは、基本的に目視でも確認できます。
確認を怠って勢いよく水を流してしまうと、水が便器から溢れてしまうこともあるので、まずは基本的な対応を理解しておきましょう。
レバーで水を流す
つまりが治っているかどうかを簡単に確認する方法の一つは、レバーを回して水を流す方法です。
つまりが解消されれば、水が流れていくので自然とレバーを回しても水位がいつもの水準のところで止まります。
ただし、つまりが解消されていない場合のことを想定して、以下の2点を意識することが重要です。
- 灯油用ポンプなどを使用してあらかじめ水位を減らしておく
- 「大」の方に勢いよくレバーを回すのではなく、少しずつレバーを回す
バケツで水を流す
レバーで水を流すのではなく、バケツから水を流して確かめる方法もあります。
やり方や確認方法などはレバーを回す方法と変わりませんが、水の量をコントロールしやすいため、レバーで水を流すよりも溢れさせてしまうリスクが低いです。
水位を確認する
あらかじめ水位を増やして、水位がきちんと戻るかどうかをチェックすることで「つまり」が解消されたかどうかを確認する方法があります。
水位から確認をする際には、2つ注意すべき点があります。
- どの程度の時間で水位が減少しているのか確認
- 目視で分かる程度まで水位を増やしておく
トイレのつまりが治っていないときの対処法
「つまり」が治っているかどうかを確認した結果、治っていなかった場合には適切な対処が必要です。
トイレが詰まったままの状態でいることで不便な状況が続きますし、状況によっては長時間放置することにより状況が悪化することもあります。
この章では、つまりが治っていない場合の対処法を解説します。
ラバーカップ・真空式パイプクリーナーを使用する
ご家庭でのトイレの詰まりの対処法として最も有名なのは、ラバーカップ(スッポン)や真空式パイプクリーナーを使用する方法です。
また、薬剤などを使用して詰まっている尿石を分解した際には、溶けきらなかった尿石の細かい塊が配管内に残ることがあります。
ラバーカップ・真空式パイプクリーナーの使用は細かい尿石の除去にも効果的です。
ワイヤーブラシを使用する
ワイヤーブラシは、配管内の清掃やつまり解消に使用されている道具です。
長いワイヤーの先端部分にブラシがついているため、トイレの排水路のような湾曲のある長い管の清掃に適しています。
ワイヤーブラシを使用することで、手の届かない配管内をキレイにできるほか、詰まっているものをブラシでほぐしたり、引っかけて拾い上げたりすることが可能です。
ただし、ワイヤーブラシや距離が長くなれば長くなるほど扱いが難しくなる点に注意が必要です。
大型のトイレ詰まり対策道具を使用する
つまりを頻繁に繰り返している方は、大型のトイレ詰まり対策道具の使用を検討しても良いかもしれません。
具体的には、以下の道具があります。
- ローポンプ
- 加圧式パイプクリーナー
- 高圧洗浄機(ケルヒャーなど)
これらの機器は、商品単価が5,000円以上もするものも多く、なおかつスーパーマーケットや小規模なホームセンターでは商品の在庫がないケースも考えられます。
しかし、プロの水道修理業者が使用する道具や、それと近いタイプのものもあり、効果は絶大です。
薬剤を使用する
尿石除去剤やトイレ用の洗浄剤などを使用することで、トイレつまりを解消する方法もあります。
ポイントは、つまりの種類によって薬剤を使い分けることです。
- 尿石が詰まったとき
→酸素系(酸性)の洗剤・尿石除去剤を使用する - 排せつ物やトイレットペーパーが詰まったとき
→重曹+クエン酸を使用する - 嘔吐物や残飯が詰まったとき
→アルカリ性のトイレ用洗剤を使用する
また、Amazonなどでは業務用の薬剤も販売されています。
業務用の薬剤は、家庭用のものよりも強いパワーをもっています。
水道修理業者に依頼をする
ご自身でのDIYが難しいときや、緊急性が高い時などは、水道修理業者を使用する方法もあります。
水道修理業者は全国に数多くありますが、信頼性が高いのは実績が豊富な業者です。
さらに、利用者目線での親身な対応をしている業者であれば安心して依頼できるのではないでしょうか?
水道修理業者を依頼する際には、まず業者をインターネットなどで選定して状況の確認・現地での出張見積もりをおこないます。
トイレの詰まりが治ったかどうかをしっかり確認するには業者の点検
トイレが詰まっていなかったとしても、配管内がキレイであるとは限りません。
例えば、尿石(尿の成分が固まって固体化したもの。トイレの黄ばみやにおいの原因)がたくさんできると、水の流れが悪くなります。
この章では、完全に詰まりが解消できたことを確認するための業者への点検方法を解説します。
業者による点検とは?
水道修理業者の作業メニューは、つまりの解消や配管内の洗浄だけではありません。
配管内の点検を依頼することも可能です。
具体的には、小型のカメラを配管内に入れて様子をチェックするなどの方法があります。
こんな症状が続いている場合は業者による点検がオススメ
水道修理業者による点検が推奨されるのは、以下に該当するケースです。
- トイレのつまりを繰り返している
- 水が流れにくい(流れるのが遅い)
- トイレの水を流した際に異音が生じる
これらのサインに対応せずにそのままにしていると、DIYでは対応できないほどの詰まりに発展したり、配管の故障などの大きなトラブルにつながったりする可能性があります。
できるだけ早い段階で、専門業者に依頼をしましょう。
業者に依頼する場合の料金相場
トイレ詰まりを業者に依頼した場合の料金は、業者ごとに異なるため、一概にはいえません。
ただ、傾向として簡易的な検査であれば安い価格で対応している業者が多数あります。
あるいは、水道修理工事のアフターフォローとして点検対応をおこなっている業者もあります。
とはいえ、ケースバイケースとなるため、無料での出張見積もりに対応している業者に問い合わせをして、点検を依頼した場合の費用について確認するとよいでしょう。
まとめ
トイレのつまりが治ったかどうかを確認するためには、基本的には水の流れをチェックします。
水がきちんと流れているときは、つまりは解消されています。
ただし、少しずつ水が流れている場合や、水の流れが止まるほどではないものの配管内に汚れがたくさん生じている場合などもあるため、目視だけでは不完全です。
トイレの詰まり対策道具などを利用して丁寧に対処をしたり、水道修理業者に点検をしてもらったりするなどにより対策できます。