賃貸物件の場合は原因によって支払うべき人が決まる
賃貸物件に住んでいると、過失があった際やトラブルが起こったときの責任の所在が良く分からない場合が非常に多いかと思います。その中でも、住んでいる物件が「水漏れ」を起こしてしまった場合、だれに責任がいくのでしょうか?
実は、一概には言えない場合が多く、水漏れが起こった原因が何かによって変わってきてしまうのが現実です。賃貸物件の場合、原因は大きく分けて以下の2つが考えられます。
- 経年劣化による水漏れ
- 住人に過失があった場合
築20年や30年ほどの賃貸物件に住むと、様々な経年劣化の症状があらわれてくるかと思いますが、水漏れも実はその要素の一つなのです。
水漏れには様々な要因が多いですが、特に多い理由の一つとして、排水管やパイプの接続部分にあるパッキンが傷んで劣化していたり、パイプ自体に亀裂が入ってしまう事で水漏れを起こします。これは住人の過失によるものではなく、建物自体が古いことが原因ですので、責任を問われることは少ないです。
逆に、住人側に過失があったと認められる場合、責任を問われることになります。住人側の過失とは、何か物を当てて個湧いてしまったり、不具合を自分で直そうとして逆に壊してしまった、などが挙げられます。
では、もし自分に過失があった場合、どのようにして対処していけばよいのでしょうか。以下でそれについて詳しく解説していきます。
水漏れの過失が自分にあった場合の対処の流れ
水漏れの過失が自分にある場合、以下の流れで対処することになります。
- まずは水漏れが起こっている箇所を特定
- 水気をふき取り、下にタオルを敷いたりバケツを置くなどして二次被害を防ぐ
- 大家さんに連絡を取って正直に状況を説明する
- もし自分が2階以上に住んでいたら、下の階の方に状況を説明、謝罪
- 賠償
①~④までは問題ないと思いますが、⑤の賠償に関して、大家さん側と階下の人に賠償請求される場合があります。この際に正直に状況を話さないと、より賠償額が増えてしまったり、近所トラブルに発展する可能性がありますので、十分に気を付けて、誠意ある対応を心がけましょう。
もし保険が適用される場合、全額ではないにしても補償を受けることができる可能性があります。保険に関しても一度大家さんに相談してみて詳細を確認しておくようにしましょう。
また、なるべく早く水道修理業者に依頼して対処してもらうと、二次、三次の被害を防ぐことができます。
賃貸物件で水漏れの被害にあった場合
逆に上の階の人が水漏れを起こし、自分が水漏れの被害者になった場合、どのように対応していけばよいのでしょうか?基本的には、以下のような流れで対処していくこととなります。
- 証拠となる写真を撮る(複数枚あると状況把握してもらいやすい)
- 大家さんに連絡し、被害状況を説明
- 階上の住人とのコンタクトを取る(大家さんが連絡してくれるかと思います)
- 必要に応じて賠償金を請求
実は、自分が水漏れの被害者になった場合、「火災保険」を適用できる場合があります。火災保険は、水漏れの場合の被害も補償対象になるため、もし火災保険に入っている場合は一度保険会社に相談してみて、自身の被害が保険適用の範囲内なのか確認しておくと良いでしょう。
自身が加害者に場合とは反対に、賠償請求を行うこともできます。賠償請求を行う際は、その被害をしっかり把握したうえで、不動産会社や保険会社に連絡するようにしましょう。