トイレのつまりに熱湯はNG!適切なお湯での対処法とは?

トイレのつまりは熱湯をかければ直せる
熱湯でトイレを清掃すると、細菌が死滅してキレイになる

上記のような情報が流れていますが、これらの情報は正確ではありません。うのみにしてしまうと、便器の破損や配管の故障につながる可能性もあります。

ただし、お湯を使用することでトイレのつまりを解消できる可能性があるというのは事実です。

お湯を「つまり」対策に使う方法は、ラバーカップなどのグッズをおもちでないご家庭にとって、助かる情報なのではないでしょうか?

目次

【注意】トイレのつまり対策に熱湯は厳禁|理由と問題

トイレのつまり対策に、熱湯を使用するのは厳禁です。

汚れ・つまりの原因に対して熱湯がとても効果的であるように感じられますが、急に高熱の水をかけることが、便器に対してよくないためです。

急に熱を加えると便器が割れるリスクがある

トイレの便器に熱湯をかけてはいけません。

なぜなら、便器の主な原材料である陶器が急な温度変化に弱いためです。便器に高温の熱湯をかけると便器にひびが入ったり割れたりする可能性があります。

ハマやん
もし便器にひび割れが生じた場合、便器の交換・部品交換などが必要となり、結果的に修繕の費用も高額になります。
 

大手メーカーも注意を呼びかけている

2006年に「熱湯をトイレ掃除に使用すると手軽に汚れが落とせる」といった誤った清掃法がテレビで紹介されたことがありました。

その際に、大手トイレ機器メーカーが一般の消費者に対して誤った情報を信じないように注意を呼びかけています。

TOTO株式会社

<トイレ掃除に関するご注意<熱湯を使わないでください>

 

便器に熱湯を注ぐトイレ掃除方法が一部マスコミなどで紹介されていますが、 便器に限らず洗面器など衛生陶器に熱湯を注ぐと、その部分が急激に膨張を 起こし、表面にひびが入る可能性があります。

 

熱湯を注ぐことで、陶器が破損してケガをしたり、漏水のため家財を汚す原因 になることがありますので、陶器には熱湯を注がないようお願いいたします。

 

引用元:https://jp.toto.com/News/20061219/index.htm

熱湯によるトイレの破損により、ケガや漏水のリスクが指摘されています。

漏水による住宅設備の二次災害は、マンションなどの集合住宅の場合、他の部屋にお住まいの方への迷惑になる可能性もあります。

INAX(現LIXILグループ)

トイレのお掃除方法に関してのご注意<陶器に熱湯を注がないでください>

(2006年12月21日)

 

平素は弊社商品につきまして格別のお引き立てをいただき、厚く御礼申し上げます。

 

一部のマスコミにより、トイレのお掃除に関しまして「便器に熱湯をかける」などの方法が紹介されていますが、トイレや洗面化粧台などの衛生陶器に熱湯を注ぐとその部分が急激に膨張を起こし、ひび割れが発生することがあります。

 

そのまま使用されますと、陶器が破損してケガをしたり、水漏れのため家財を汚す原因になることがあります。

 

お客さまのトイレを快適に末永くご使用いただくため、トイレや洗面化粧台などの陶器には熱湯を注がないよう、お願い申し上げます。

 

引用元:https://inax.lixil.co.jp/warnings/061222/

INAXでも同様のアナウンスがされています。

トイレのつまり解消に最適なお湯の温度は?

熱湯は便器にとって大敵ではありますが、適温のお湯はトイレの軽度なつまり対策として有効な場合があります。

事故やトラブルを防ぎ、安全にトイレのつまり対策をしていただくために、この章では最適なお湯の温度について解説します。

適温=40~50℃

トイレのつまりを解消するために最適な温度は、40~50℃です。

「数字ではイメージしづらい」という方のために、目安をお伝えします。

  • 40℃=お風呂・シャワーで心地よく感じられる程度の温度
  • 50℃=「熱い」と感じるものの10秒程度は我慢して手をつけていられる程度の温度

上記が目安になります。

ハマやん
温度を確認する際、70℃以上の高温になると1秒触れただけで火傷してしまうため、慎重に確認をしましょう。

簡単に適温を作る方法

適温のお湯を作るために、毎回温度計を使用するのはとても面倒に感じられることでしょう。

簡単に適温を作る方法は、以下のとおりです。

熱湯と水を混ぜる方法

やかんやお鍋で沸騰させた熱湯と水を混ぜる方法です。水道水の温度によって、少し割合を調整しましょう。

夏は水道水の温度が25℃程度になることもあるため、水2:熱湯1の割合で混ぜるとおよそ50℃程度になります。

冬は水道水の温度が10℃以下になることもあるため、水1:熱湯1で55℃程度になります。

火傷に注意しながら、水の量を加減して温度を調整しましょう。

給湯器のお湯を使用する場合

家庭用の給湯器の設定可能な温度は、35~60℃です。

元々の設定にもよりますが、60℃以下であれば瞬間的に火傷をする可能性は低いため、加減を見ながら水を足して温度を微調整できます。

利用できるのは排せつ物やトイレットペーパーが詰まったとき

お湯をトイレのつまりに対して使用する際に、効果が期待できるケースとできないケースがあります。

効果が期待できるのは、排せつ物やトイレットペーパーなどの水に溶けるはずのものが詰まっているケースですまた、尿石や油の蓄積によるつまりのケースでも、効果が期待できる場合があります。

反対に、おもちゃ・携帯電話・紙オムツなどの尿取りパットがつまっているケースではあまり効果が期待できません。

お湯によるつまり解消の効果が得られるかどうかは程度にもよります。

以下で紹介する方法で解消しない場合には、別の方法を試すか水道修理業者に依頼するかを検討しましょう。

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お湯を使ってトイレのつまりを解消する方法

お湯を使ってトイレのつまりを解消する方法を手順に沿って解説します。

トイレの水を抜く

お湯によってトイレのつまりを解消するために最初におこなうことは、水抜きです。

洋式トイレには、排水管内のにおいの逆流などの目的で封水といわれる水がたまっています。

封水が残ったままお湯を入れると、封水によって温度が下がるため、お湯による「つまり」解消の効果が薄れます。

手軽に封水を抜く方法は、以下のいずれかです。

封水を抜く方法

  • 灯油ポンプを使用してバケツなどに吸い出す
  • 雑巾やタオルで吸収して、バケツ内で絞る

お湯を注ぐ

あらかじめ用意しておいたお湯を、トイレの排水口に注ぎます。

※お湯を注ぐ量の目安は、便器の容量の半分程度。

ポイントは、高めの位置からお湯を注ぐことです。

勢いよくお湯を流すことで、温度が下がる前につまりの箇所まで到着しやすくなるためです。

つまりが解消するまで待つ

お湯による「つまり」の解消は、効果が現れるまでに時間がかかることがあります。

1時間を目安に、そのまま待機してください。

まとめ

熱湯は、トイレの便器にとって大敵であるため、つまり対策の方法として適切ではありません。

しかし、適温のお湯であれば効果を発揮する場合があります。

ラバーカップなどのトイレ対策グッズがなくても手軽に試せる方法なので、トイレに排せつ物やトイレットペーパーなどが詰まってしまったという方は、試してみてはいかがでしょうか?

ただし、お湯を使った解消法も万能というわけではありません。

重度なつまりや固形のつまりに対しては効果が得られないため、その際には異なる方法を試すか水道修理業者に依頼しましょう。

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